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仰空日記

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Painting is poetry that is seen rather than felt, and poetry is painting that is felt rather than seen. [Leonardo da Vinci]

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カテゴリ:book( 32 )

雨の日の「雪の日に」

 

雨の夜だけど、吉野弘さんの「雪の日に」を読んだ。

 

ひとつの心の中に、誠実に捉えられているものと

誠実ではいられないものがある。

どちらも、偽物ではなく、

自分という、ひとつの心の中に存在する。

それが事実だと思う。

 

誰かに伝えたい想いがあるとき、

何かに揺さぶられる感情があるとき、

自分の中にある様々な感性が

出たり、引っ込んだり

素直になれたり、強がったり、

隠そうとしたり、隠せなかったりする。

それを全部ひっくるめて

正真正銘の自分なのだろうと思う。

 

どういう答えを選べば、間違いではないかも

どういう行動を選べば、誠実さが伝わるのかも

おおむね、わかっていながら、

それを選べていない自分と向き合うとき

自分の中にある誠実な思考が

なんだか偽りのように思えてしまったり

まわりを欺いているように感じてしまうけど、

甘さを承知で願うなら

そんな不完全な自分を受け入れて欲しい。

 

ずるさも、弱さも、身勝手さも

許容の範囲であって欲しい。

 

それが私の、ばか正直な本心だな...と。

 

 

雨の日に、吉野弘さんの「雪の日に」を読みながら

そんなことを思った。

 

 

 

 




by sawaki-home | 2018-08-09 20:00 | book | Comments(0)


 

 

 

もしも、自分に

もしも、親に

もしも、子供に

もしも、恋人に

もしも、友人に

もしも、自分の愛する大切な人の身に、

このようなことが起きたら...

 

自分の心は

「哀しみ」という言葉では表現しきれないほどの痛みを

生涯、抱えていくことになるだろう。

 

 

 



by sawaki-home | 2018-04-08 19:45 | book | Comments(0)

いいものあげる

 

重松清さんの短編集『ロング・ロング・アゴ―』の最初の一篇。

なにか少しずつ読めるような、心に穏やかに響いてくるような

そんな文庫本を探していたんですけど、この裏表紙に書かれていた

―「こんなはずじゃなかった人生」に訪れた、小さな奇跡...―

という言葉に惹かれて購入してみました。

 

ということで、今日は『いいものあげる』。

小学生の女の子の世界が舞台だけれど、こういう雰囲気は大人の世界にもある...

なんて思いながら、私も苦手だなぁ...と、やや読みすすめることに

尻込みしてしまうような気分にもなりながら、「奇跡」を信じて読んでみました。

 

自分が行動することには、結果ということの他に、

心に感触として残る、後味というものがありますよね。

それはしかたのないこと、必然なのだと、頭では言い聞かせてみても

自分の中にある良心というのか、根付いている感性というのか

そういうものが、思考や感情と別のところで

ブレーキをかけさせたり、背中を押させたりすることがある...

と思うんです。

そして、その感性が、実はいちばんの葛藤や迷いや悩みの原因でもあり

いちばん自分を納得させられ、救ってくれるものとも思えます。

 

後味の悪さを払拭するためには、つらい感情に向き合わなきゃならない。

時には、言ってしまいたい不満なんかを、封印しなくちゃならないこともある。

でも、私自身のことを省みると、その時の溢れそうな想いを怺えるより

溢れだす想いを放出することで、悪くなる後味の方が、

後々残っていく、自分へのダメージが大きいような気がするんですよね。

 

小学生の女の子の暮らす世界にも「社会」があって

大人よりも純粋で不安な感情と向き合いながら、格闘しながら

過ごしているのだろうと思います。

大人の事情が、子供の生活に影響を与えていることは、多々あると思いますし、

たぶん、それらすべてをひっくるめて「社会」なのだろうと思います。

そんな中で、見い出されたり、育まれてくる自我というものが

その後の自分の生き方や考え方の指針になっていくのだろうと思います。

 

「いいものあげる」は、

少女たちの社会の中で、育まれていく感性の瞬間が描かれている

と感じる作品でした。

そして、彼女たちの頭を笑顔で撫でてあげたいなぁ~と、

彼女たちの中にある美しい光りに拍手を送りたくなるような...

そんな後味を私に与えてくれた作品でした。

 

 

 



 


by sawaki-home | 2018-03-07 16:00 | book | Comments(0)

ぶれない

 

日本画家の平山郁夫さんの著作です。

以前にも一度読んだのですが、もう一度読んでみようと思い

書棚から取り出しました。

 

あんなに美しく温かい画面を描かれている平山さんでも

迷ったり、悩んだりしたことがあったのだな...と

慰められるような、励まされるような想いにもなったのですが

その中で、いまの自分にも当てはまるような気がしたのは

―水は、少しずつ温まり、100℃で沸騰する。

 けれど、100℃になる前に諦めてしまう人が多い。―

という内容が書かれていた部分でした。

 

長い時間を経て、少しずつ温めてきた、温め続けてきた想いに

時折、冷たい水を差されて、気持ちが萎えそうになることも

たしかにあるけれど、

心に宿る炎を、自ら消してしまったら、今よりももっと

寒々しい感触の中で、生きていくことになるような気がする。

 

何の確証も、確信も見いだせない中で

ぶれずに想いを貫き通すのは、簡単ではないけれど

諦めを纏って生きるのは、とても寂しい。

何ができるのか、どんな未来にたどり着くのかわからないけど

自分の感性を信じて、いまの自分がしたいことをしよう。

心に宿る炎に、手をかざしながら。

 

未来という画面には、心のままに、希望を描こう。

 

 

 




by sawaki-home | 2018-02-02 03:08 | book | Comments(0)

長い旅の途上


 



 

 

 

 

編集後記には、星野道夫さんの遺稿集として編集されたもの

と記されていました。

この文庫は、「2002年の510日第1刷」と書かれているので

私が読んだのも、その頃なのだと思うのですが

私のイメージでは、20代の頃に読んだような気がしていました。

星野さんの存在を知ったのは、20代の頃だったと思うので

『アラスカ 風のような物語』を読んだ記憶と混同したのかな。

 

2002年と考えれば、その頃の私が何を思いながら生きていたか

想像はできるのだけれど、久しぶりに読み返してみると

いくつかのページに、ラインが引いてあって

その頃の自分の心に響いたと思われる言葉から、当時の想いが

感じ取れるように思いました。

たぶん『長い旅の途上』というタイトルもその一つで。

そして、そのラインで引かれた言葉たちは、いまの私の心にも

同じように響いてくるところに、自分の中の変わらない感性を

再認識できた気がします。

 

そんな中に、

「今日、つくづくそれを感じた... 」という出来事があったので

ご紹介します。

 

Life is what happens to you while you are making other plans.

(人生とは、何かを計画している時に起きてしまう別の出来事のこと。)

 

この作品の中の「約束の川」という章に登場する、

シリア・ハンターという女性が、よく言っていた言葉なのだそう。

 

そうなんですよね。

こんな風に暮らしていきたいと、いろいろ計画を立ててみても

“完璧に計画どおり”となることなんて、ほぼなくて

「え~っ!?」とか、「あぁ... 」とか、そういう感情に彩られながら

何度も、何度も、気を取り直して生きてきたんだよなぁ~と。

 

なので、今日も気を取り直して、いきましょ。

 

 

 

 


by sawaki-home | 2018-01-10 14:07 | book | Comments(0)

キラキラ共和国

 

昨年発表された小川糸さんの『ツバキ文具店』の続編、

『キラキラ共和国』を読み終えました。

普段の私の読書は、興味を持って買ってみるものの、数頁読んで

積読(ツンドク)状態になってしまっていることが多くて

なかなか一気に読み終えることができないのですが

この『キラキラ共和国』は、どんどん読んでいきたくなるような

登場人物たちの心の通わせ方にふれていると

傾きがちな自分の心が、浄化されていくような感じがして、

また読みたくなる...そんな作品でした。

 

 



 

 

自分の日常とは、全く別の世界の物語のようでも

その心情や、心の変化に、自分と重なる部分が確かにあって

いまの自分を省みることになったり。

 

前作の『ツバキ文具店』を読み終えた時は

いまここにある想いを、正直に手紙にして届けたい!という

気持ちになったのだけれど

今作を読み終えたいまの心境は、すぐにはまとまらなくて

何度も読み返したくなる...そんな感じです。

 

 

 

 

169.png I'm gonna sit right down and write myself a letter

 


by sawaki-home | 2017-12-07 00:45 | book | Comments(0)

最後の喫煙者

 

 

「煙草、吸うんですね」

 

「吸うんですよ」

 

 

新しい環境で、新しい出会いがあったりすると

よくそういう会話になるんですよね。

なぜだか私は、煙草を吸わない人のように思われてしまうことが多くて。

そう思ってしまう人が多いということは、

私の方にその要因があるのだろうとも思うのですが、

そんな会話になるたびに

人のイメージって、何を根拠にしているのだろう?と感じます。

まさに〝私の何を知っているの?″と。

 

やっぱり、吸わないと思っていた人が吸うと知ったら、

イメージダウンなのかな?

 

吸う人と吸わない人に、どれだけのイメージの違いがあって、

そのイメージが、どれだけ現実的なのかも、よくわからないですけど、

なんとなく、そんな空気を感じるんですよね。

だけどまぁ事実は事実だし、いずれ落ちることになるなら

早い時期に落としてしまった方がいいかなぁ~と思っています。

自分の中のある一面、一部分だけをクローズアップされて、

幻想のようなイメージを持たれたままだったら、つらいですもんね。

 

 

一時期、やめていたこともあるんですよ。

イタリアに行ったときに、吸える場所が少なくて

1週間くらいの滞在で1箱が吸い終わらなかった時に

やめれるんじゃないかな?って思って。

でも結局、2年くらいしか続きませんでしたが。

 

そのときに、禁煙って失恋に似てるなぁ... って思った記憶があります。

生活の一部になっていたものがなくなる感じというのか

未練のある想いを断ち切ろうとする感じというのか

そこにないということが日常になるまで

自分にとっての、好きだった時間や思い出との葛藤が続くんですよね。

 

煙草をやめることで健康な身体になる。

自分のためにならない想いを断ち切ることで健全な心になる。

アタマではわかっているのに、その隙間をなかなか埋められなくて。

1本だけ!吹かすだけ... 」と煙草を乞う夢をみたり。

ヘビースモーカーだったわけでもないのに、禁断症状か?と思って

我ながら、目覚めに笑ってしまいました。

 

 

いまは

「やめたほうがいいんだよなぁ... 」と思いながら

この箱で最後にしようかな、と毎回思ってみたりしながら

やめずにいるという感じです。

 

いつか吸わない人になるのか

死ぬまで吸う人となるのか

いまの私には、わかりません。

 

 

という、そんな話からの

今日おすすめする一冊は、筒井康隆さんの『最後の喫煙者』。

 

 ―喫煙者が国家的弾圧を受けるようになり、

  地上最後のスモーカーとなった小説家が最後に立てこもったのは...

 

受動喫煙の悪影響も重視されてきていますからね、

もう笑いごとではないかもしれませんね。
 
いずれにしても、
何かに依存しすぎるというのは、危うい感じがしますよね。
 
 
 

 



 

 


by sawaki-home | 2017-07-03 18:19 | book | Comments(0)

銀幕の妖精からあなたへ

 

―愛は行動なのよ。言葉だけではだめなの。

 言葉だけですんだことなど一度だってなかったわ。

 私たちには生まれたときから愛する力が備わっている。

 それでも筋肉と同じで、その力は鍛えなければ

 衰えていってしまうの

 

ショーン・ヘップバーン・フェラー

AUDREY HEPBURN 母、オードリーのこと』より

 

 

 


by sawaki-home | 2017-04-18 04:17 | book | Comments(0)

クリスマスの祈り

 

ブライアン・モーガン『クリスマスの祈り』。

 

 

http://pds.exblog.jp/pds/1/201612/24/17/f0290717_19374809.jpg?w=297&h=240

 
 

 

この本も『世界で一番の贈りもの』と同じ頃に購入した一冊。

もう10年くらい前になるでしょうか?

 

この本の冒頭のページには、

「この本を手にする人すべてが、クリスマスのくるたびに

 ひととき静かに、クリスマスの祈りを、おもいめぐらしますように。」

と書かれています。

 

私は、クリスチャンではありませんが、せめて年に一度くらいは

心穏やかに、こんな祈りをする時間を持てるといいなぁと。

 

 

クリスマスの夜に。

 

 

 



by sawaki-home | 2016-12-25 19:52 | book | Comments(0)

世界で一番の贈りもの

 
書棚を整理しようと眺めていて
しばらく開いていなかった本を取り出しました。
 
 
マイケル・モーパーゴ作『世界で一番の贈りもの』 
  


 

 
1914年のクリスマス休戦。
公式な記録は存在しないとのことですが
語り継がれてきた、ほんとうにあったお話だそうです。

2006年には、『Merry Christmas(原題)』として
日本でも映画が公開されていたようですね。



 
大切な人へ贈った手紙。
大切な人から贈られた手紙。
 
兵士として、国家間の争いの最前線に立っていても
願っている平和への想いは、敵も味方もない...
 
愛する人のそばで、愛する人と共に暮らしたい。
 
そんなささやかな願いを奪うことに
大儀などないと思うのです。
 
 
 



by sawaki-home | 2016-12-15 19:45 | book | Comments(0)